龍鹿(きみか)という小さな(幼稚園前?)女の子が、いろいろと空想を膨らませ、周りを振り回すお話。彼女は自分のことをリューシカと名乗り、これがタイトルにもなっています。
大学生の姉と、中学生の兄からツッコミを入れられながら、独自の世界を広げていきます。
対比としてよく語られるのが「よつばと!」なのですが、よつばと!は大人から見た子供の成長話であり、よつばを愛でることがメインになっているかと思います。よつばが想像する物事は、大人から想像・予測ができる範囲であり、またそれが理解できるように、登場人物の大人達も幼い・若い感性を持っている様に見えます。周りの環境によってよつばが作られている雰囲気があります。
対してリューシカ・リューシカではリューシカの想像が彼女からの視点でのみ描かれ、読者はそれを垣間見る形になります。読者と同じ立場になる人間として、姉や兄が居ますが、彼らには「またよく分からない想像をしているんだろうな」というところまでは理解していますが、リューシカの想像そのものは理解できません。
彼女の世界では、だるまもしゃべり、ラーメンは巨大迷路になり、庭に転がったつっかけは巨人が履いています。想像力が豊かで際限がありませんが、小さい頃に和室の天井の木目や、床の間の柱の木目から無数の目を見つけられた様な人には、とても理解できる空想です。
一人遊びが多かったり、上に書いたような部屋の中で空想を広げていた人、兄弟の年が離れていて話が合わなかったような人には、大変共感できるお話かもしれません。
リューシカの自由な発想を覗いてみませんか?
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