クソじゃないアニメ Advent Calendar 2022の3日目です。
わたしが紹介するのは、Engage Kissです。
あらすじ
太平洋に浮かぶメガフロート型の独立都市「ベイロンシティ」。そこで民間軍事会社をしている緒方シュウという青年が主人公です。
彼は過去の事故により家族を失っていて、一人で暮らしています。そこにかいがいしく通い妻をしているキサラという女子学生。
電気やガスも止められているようなその日暮らしをしているシュウに、ご飯を作ってあげたり献身的な世話をするキサラなのですが、なんだかちょっと様子が怪しくて・・・。
○○脚本の誰それと△△キャラクターデザインの誰それが強力タッグ!みたいな売り方をされているのですが、個人的にはできあがった作品で判断するタイプなので、気にしていませんでした。昨今のコンテンツ充実度と競争からすると、まあそういうところで目を引いてもらうしかないのかなというのも理解はできます。
公式サイトのイントロダクションやイメージ絵で、悪魔が出てきてドンパチしたり斬り合ったりするぜ!って感じの流れなので、メインがバトルなんでしょうが、個人的にはキサラの性格にやられました。
この子良いよ!
包容力がありすぎる。お母さんか!
この作品では、シュウの昔の彼女、夕桐アヤノという女も出てきます。
アヤノは全然シュウとの未練が切れていなくて、仕事柄もシュウと関わりが続いているのですが、それを良しとしないキサラのヤキモチ焼き具合がかわいい。
シュウもはっきりと言ってやったら良いのに、なんだかんだアヤノを甘やかし、キサラにもペコペコしつつ、それを許してしまうキサラ。
あ、これ、かなりダメンズだ!
というシュウの性格が見えてきます。
キサラはシュウに騙されているのではないか。アヤノもなんだかんだ吹っ切れていないし。
と、かなりシュウに対して評価が厳しくなってきたところで、なぜこんなダメなやつなのかという理由が少しずつ見えてきて、個人的には評価が180度回転したり、もう一回したり、さらにしたりするのですが・・・。
とにかくね、キサラがかわいいんですよ。
語りすぎてもネタバレになっちゃうので、かわいさは作品を見てもらうしかないのですが、4話ぐらいまで見てもらうとキサラの良さが伝わるんじゃないかと。
製作に誰が関わったとか気にはしないのですが、キサラのかわいさを感じると「冴えない彼女の育てかた」を書いた丸戸史明氏が構成・脚本ということで、主人公に対する献身的な女子、加藤恵と重なるところがあります。
献身的な女の子、甘えたくなるし、ちょっとその貢献に返したくなるし、なのでシュウのことも応援したくなるし、アヤノの気持ちも理解できるしで、出てくる人間みんなが「そうなってしまうよな」という納得の行動を取るので、見ていて違和感を覚えにくかったです。
いくら多様性の世界と言えども、理解できない人間というのを見てしまうと、やはり拒否反応というか「こいつさえいなければ」みたいなことを考えてしまうと、なぜこの人間が作品に必要だったのか、なぜこの人間はこんな性格になってしまったのかみたいなところが描かれるまで、ずっとモヤモヤした気持ちになってしまったりして、純粋に作品を楽しめなくなってしまうんですよね。
なので、純粋にキサラの愛情を感じ取れる、良い作品でした。
時にはその愛情がすごい重いんだけど、その重さがかわいさで軽減されていて、ちょうど良い感じでした。
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