分散SNS Advent Calendar 2018、14日目です。
分散SNS、2年目ともなると、だいたい概念を理解して、なんとなく使い方の勘所が掴めてきましたよね。去年4月の右往左往していた時期が懐かしいです。分散SNSということで運営の権限を分散させるだけでなく、マストドン以外の実装としてPleroma、Misskey、microblog.pubなんてのも出てきました。実装も分散されているのにお互いが会話ができる、バベルの塔を壊すべく言語を乱した神様もビックリでしょう。今ならバベルの台地も作れそうです。
去年は、
Mastodon 2 Advent Calendar 2017で
マストドンのフォロー状態可視化ツール「フォローリンク」を書きました。マストドンアドベントカレンダーでした。
そう、去年フォローリンクを作ったときはマストドン専用だったのです。せっかく実装が複数あるのに、どうしても注目を集めたということで人口の多いマストドンがさらに注目されてしまうのは仕方がない部分があるかと思います。APIの実装なども先行している部分がありますね。
しかし分散SNSという仕組みがあるのだから、どうせなら特定の実装に依存せず、みんなで使えるようにしたいということで、ActivityPubでデータを取得するようにしてPleromaに対応しました(あ、Misskeyで動作確認してない)。ActivityPubでも、実装によってデータの持ち方が違って、若干揺らぎがあるのが辛いところですが、テキストで入っているかオブジェクトで入っているかなので、扱いに慣れてくると問題なさそうです。
そして今年、もう一つサービスを公開しました。ログ蓄積サービス「
notestock」です。何ができるかというと、まあサイトを見てもらうのが手っ取り早いのですが、簡単に書くと日付別にまとめて表示したり、検索ができます。
実はnotestockの前に
MastoDaysというサービスを公開していました。特定の日付のマストドンユーザーページを開くツールだったのですが、名前から分かるとおりマストドン専用でした。
実装を意識しないでツールが使えるというのは、なかなか使い心地が良いです。上手く疎結合にしていろいろなツールの選択肢が広がると良いですね。ということで、本当にマストドンでなければいけないツールでない限り、できるだけいろいろな実装に対応していると嬉しいねという話でした。
と、ここまではコミュニティのインフラ的な話だったのですが、もう一つコンテンツ的な部分の話も。
ときどき流れてくるハッシュタグ「マストドン○○」とか「○○マストドン」みたいなやつ。あれが流れてくると、他の実装の人って、参加していいのか迷うというか、参加するにしてもちょっと乗り切れない感じがありますよね。
日本語が、五七五のリズムで刻むと気持ちいい感じがあるので、「マストドン 付いてるタグは 気持ちいい」んでしょうね。あと、ゲーム機は全部ファミコンと言うみたいに、分散SNSを指す言葉としてマストドンが使われてしまっているところもわりと有る気がします。このへん、先ほども書いたように先行プロダクトとして仕方ないのかなぁと思うところもあるのですが。
ということで、分散SNSをハッシュタグに使えばいいんでしょうけど、「ぶんさん えすえぬえす」と10音もあると、なんかまどろっこしい感じになってしまいます。ここは略語としてよく使われる四文字を探し出し「ぶんさん」を使って「分散○○」みたいな感じはどうでしょうか。ただ、この場合は後ろに分散を付ける「○○分散」はちょっと意味が伝わりにくくなる気がします。
ここまで書いて、別に分散SNSを表すハッシュタグを付けなくても、単純に「○○」だけ付ければ良いんじゃないかと気が付いてしまったのですが、たぶんこの辺りって「マストドン(分散SNS)にいる仲間達」みたいな帰属意識から生まれるものなのかなぁと思ったりもしました。
ハッシュタグを付けるときに、少しマストドン以外の存在も思い出して欲しいなという提案と、なんか呼びやすい略称は無いですかね?という問いかけでした。